public_notes/content/20240930141517 トランジスタ、MOSFETを使った電源リップルフィルター.md
Kaz Saita(raspi5) ca0e3c88c8
Some checks are pending
Build and Test / build-and-test (macos-latest) (push) Waiting to run
Build and Test / build-and-test (ubuntu-latest) (push) Waiting to run
Build and Test / build-and-test (windows-latest) (push) Waiting to run
Build and Test / publish-tag (push) Waiting to run
/ test (push) Waiting to run
Deploy Quartz site to GitHub Pages / build (push) Waiting to run
Deploy Quartz site to GitHub Pages / deploy (push) Blocked by required conditions
sync notes(auto)
2024-10-10 18:15:07 +09:00

4.2 KiB
Raw Permalink Blame History

20240930141517 トランジスタ、MOSFETを使った電源リップルフィルター

#electronics #power

何?

電源の「リップルフィルター/リプルフィルター」 として、以下みたいな回路が書いてある場合がある。これは何だ?

!Pasted image 20240930144025.png

これはCapacitance Multiplierという回路。日本語訳は無い。

ざっくり、何をしているか?

トランジスタが無く、Voutがベースがあった所に直結していると、こんな感じになる。

!Pasted image 20241004163054.png

この回路の時定数は、求め方が自分には謎だけど、下記を参照にすると、RC並列回路の過渡現象直流回路│電気の神髄 RとRLOADが並列になっているという計算をすればよくて、(R // RLOAD)*C となる。つまりカットオフ周波数は 1/2\pi(R//RLOAD)C [Hz] となる。

ここで、トランジスタを追加、最初の図とはちょっと違うが、こんな風になる。

!Pasted image 20241004164251.png

この場合、 h_{fe} = \beta とすると、 R2に流れる電流はベースに流れる電流の 1+\beta 倍になっている。いいかえると、先程のトランジスタが無い場合に、ベースの部分に流れていた電流のうち、RLOADに流れていた分は、トランジスタが入ることによって 1/(1+\beta) に減少して見える。電流が1/(1+\beta) 減少するということは、電圧が一定なら抵抗値(厳密にはインピーダンス)が (1+\beta) 倍になったといいかえることもできる。つまり、RLOADが (1+\beta)RLOAD) になったとみなすことができる。

この場合、時定数は (R // (1+\beta)RLOAD)*C となり、カットオフ周波数は1/2\pi(R // (1+\beta)RLOAD)*C [Hz] と、 同じ部品を使った場合、低い周波数にすることができる。リプルノイズを取り除きたい場合は周波数が低くなった方がよいので、この回路方式を使ってリプルを除去したりする。

さらに、R1->C1の経路には電流がそれほど流れないため、小さい部品を使える。なんと、すごい。

(個人の感想) Multiplyされているのは負荷のRLOADではないのか・・・? なぜCapacitance Multiplierという名前になったのだろう。

シミュレーション

こんな回路を作り、試してみた。

!Pasted image 20241004173554.png

周波数特性がこちら。トランジスタ追加の方は 3[Hz]!くらいのところでカットオフしている。 ナシの方は108[Hz]くらい、しかも電圧降下が大きすぎて電源として使用できない。

!Pasted image 20241004173526.png

この記事のTODO

#todo

  • Cと並列に抵抗を入れる場合があるのはなぜ
  • FETだとどうなるのか

Refs.