2.2 KiB
Executable file
20240217161518 部分分数展開
#math #control_theory ラプラス逆変換したい時などに、既知のラプラス逆変換の和になるように展開する時などに使う方法。
2次式の場合の例
\frac{b}{s(s+a)}
を部分分数展開したい。
分子展開法
これができるなら、一番簡単。
分子を分母の足し算/引き算で表す
\frac{b}{s(s+a)} = \frac{s - (s+a)}{s(s+a)}\cdot\frac{b}{a}
右辺を計算して求める。
\begin{aligned}
\frac{s - (s+a)}{s(s+a)}\cdot\frac{b}{a} &= \frac{b}{a}\cdot \left(\frac{s}{s(s+a)} - \frac{s+a}{s(s+a)} \right) \
&= \frac{b}{a}\cdot\left (\frac{1}{s+a} - \frac{1}{s}\right )
\end{aligned}
分子の項が3つ以上、分母の因数が3つ以上になるとツラい
係数比較法
\frac{b}{s(s+a)} = \frac{k_1}{s} + \frac{k_2}{s+a}
とおく。というか、このような形式にもっていきたい。
右辺を通分、sでまとめる。
= \frac{k_1(s+a)+k_2}{s(s+a)} = \frac{(k_1 + k_2)s + k_2a}{s(s+a)}
最初の式と比較して、
k_1 + k_2 = 0,\
k_1 a = b
これを解いて、
k_1 = b/a, k_2 = -b/a
\therefore \ \ \frac{b}{s(s+a)} = \frac{b}{a}\left(\frac{1}{s} - \frac{1}{s+a}\right)
ヘビサイドの展開定理
\frac{b}{s(s+a)} = \frac{k_1}{s} + \frac{k_2}{s+a}
とおく。というか、このような形式にもっていきたい。というところは部分分数展開と同じ。
上記の式は恒等式であるということを利用。
両辺に
s+a
をかける。
\frac{b}{s} = {k_1}(s+a) + k_2
この式は恒等式なので、 s = -a を代入して、右辺の1項を消去
\frac{b}{-a} = k_2
同様に、 両辺に sをかけて
\frac{b}{s+a} = {k_1} + \frac{k_2s}{s+a}
s=0を代入すると、右辺の2項目が消去されて
\frac{b}{a} = k_1
と求めることができる。
分子の次数が増えるとツラくなる。
部分分数分解の方法。係数比較法とヘビサイドの展開定理を解説! 部分分数分解の裏ワザ。係数比較・ヘビサイドの展開定理より簡単!